建築家のスケッチ 


建築家のスケッチを見るのは、完成した図面を見るよりも面白い。スケッチはその建築家の個性がよく現れる。建築家の頭の中で、イメージが形になっていく過程が見て取れる。 

最初は、村野藤吾の原村歴史民族資料館のスケッチです。青万年筆・黒ボールペンで書かれたと言うこのスケッチ、白黒画像なので、色の違いが分からないのですが、ペン後が何重にも引かれ、形を探している様に見えます。村野のスケッチはポールペンで書かれたものが多く、線も何重にも細かく引かれ、揺れていて微妙なニュアンスを探し、頭の中のボンヤリとしたイメージを確認している様に見えます。



ルイス・カーンのファースト・ユニタリアン教会のスケッチです。このスケッチと出来上がった建物は別物になっています。平面・立面・遠景の姿らしきものが書かれています。ルイス・カーンはデッサン用の木炭で書いたスケッチが多いらしいのですが、このスケッチは太めの鉛筆で書かれています。やはり線は確かめる様に何重にも書かれています。ルイス・カーンの場合木炭によるぼやけたイメージを次第にはっきりとした形にして行くために木炭又は、太い鉛筆を使っているようです。



最後に安藤忠雄のI Galleryと言う計画案のスケッチです。このスケッチはパステルで書かれている様に見えます。ルイス・カーンのように太い線なのですが、力強い線でカーンのスケッチとは全く別のものです。頭の中には確実に強いイメージが存在している様に見えます。それを実際の建物を建てるために矛盾が出ない様に確認しているかのようです。



私の場合は、ここ四冊同じ黄色みがかった紙のクロッキー帳(KENAF CROQUIS)に青色鉛筆でスケッチをしています。多分思考回路が同じなのか、村野藤吾やルイス・カーンのスケッチに近いと思います。 

Posted: 土 - 3月 9, 2013 at 03:43 午後          


©