村野藤吾和風建築集


泉岡語録

村野藤吾と付き合いのあった関西の財界の人で相当な建築の素養を持っている泉岡宗助と言う人が言われた言葉だそうです。
一、玄関を大きくするな。門戸を張るな。
一、外からは小さく低く、内に這入る程広く、高くすること。
一、天井の高さは七尺五寸を限度と思え、それ以上は料理屋か、功成り名をとげた人の表現になるので普通ではない。
一、柱の太さは三寸角、それ以上になると面取りで加減したり、ごひら(長方形)にする。
一、窓の高さは二尺四寸、風炉先屏風の高さが標準。
一、縁側の柱は一間まに建て、桁に無理をさせぬこと、これで充分日本風になる筈である。
一、人の目につかぬところ、人に気づかれぬところ程仕事を大切にして金をかけること。
一、腕の良さを見せようとするな、技を殺せ。
上記の言葉は和風建築に対する考えを良く表していると思う。
村野藤吾和風建築集のあとがき 新建築社

Posted: 金 - 1月 30, 2004 at 10:28 午前          


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